2020年11月13日金曜日

ボタン

1歳7ヵ月の息子が ボタンに興味を持った。
着衣の組成に関心が芽生えたのだろう。

この時期だな、と直感。
ここで左前右前と帯、下駄、草履を着せ履かせないともう無理だろうなと、直感した。

いまだ走り方歩き方はバラバラ。
これらがまとまる直前に伝統的な衣服を身に着けないと、民族の精神は身体に伝わらない。
衣服が身体をまとめ上げる。
服装の乱れは心の乱れ。

民族の衣装が身体を統一する。
身体が精神を統一する。
魂は山か海からやってくる。
身体は土から作られる。
民族衣装は動作から作られる。

土の上にアスファルトを敷かれれば動作は変更され、感覚も変換され、履物、歩き方も転換する。
民族、という観点に立つと、明らかに我々日本人はヴァーチュアルな現実を感覚している。

帯と鼻緒。
これが示しているのは腰椎3番と4番。
腰から下。
足より上。

ボタンが示すのはスイッチ。
そこから敷衍されるのはタッチパネル。
現状視線が止まり定着するのはスマートホン。
画面上にに釘付けにされる視線。
視線への集注が強制されている。

試されているのは信仰心。
思考ではない。