住んでいるマンションのエレベーターホールの天井に巨大なゲジゲジがいた。
息が止まるかと思った。
「虫」でなくて「蟲」という感じ。
天井を見上げたその瞬間、両肩が持ち上がり、頸が短くなる。
ムチ打ちになるかと思った。
骨盤と股関節がギューッと締まって、身長が縮んだ。
一瞬で9種の体勢になったわけなのですが、こういうことが身に起きると、体勢というのものをやはり考えてしまいます。
体勢という観点がないと、瞬間の生命の煌めきのようなものを取り逃すような氣がします。どんな体癖の人でもある瞬間に、その体勢を組む、ということはあるわけで、体癖という視点だけ与えられると、身体というか生命を単純化してしまうように思います。