道場はマンションにあるのですが、そこの管理人さんが捩れの人で、駐車場の車の駐車の仕方などでわざわざ道場にまで来て文句を言ってきたりしていたので、私は好きではなかった。
ところが、ある日のこと、エレベーターに乗ったら、その管理人さんも乗ってきたことがあった。
その時なぜかすごく丁寧でハキハキした挨拶をした。
別にそうしようともそうせねばとも思わずに、なぜかそうした。
普段はぼそぼそ話す私が。
それ以来その管理人さんとの関係は良好になり、会うたびににこやかに挨拶を交わすのであるが、実にふしぎ。
嫌いだったはずが一切の感情的なわだかまりがなくなってしまった。
人間とはふとした瞬間にそうなるものなのかとも思うが、それにしてもふしぎだ。