2021年6月14日月曜日

つかれた

「つかれた」息子がはじめてこの言葉を発した。

隣の部屋に引っ越してきたアメリカ人家族と仲良くなり、そのご家庭の姉弟と息子は年が近いため一緒に遊んだ。
帰ってきて、寝る前に生まれてはじめて「つかれた」と言った。
そしてあっという間に寝た。

息子は一人っ子で近所には子供も余りいない所で暮らしているので、たまに公園で会うお友達しかいない。
コロナのこともあり、あまり外出しなかったので、2年間遊び相手といえばほとんど私たち夫婦だった。
平穏な毎日だったわけだが、常に今は永遠に続かないことを痛感する。
体力も言葉も何もかもが違う子供たちとの交流はとんでもない刺激だったようだ。

さらにまた、すぐに次の日そのご家庭に部屋に招かれ、息子はウクレレを弾いてもらい、大喜びだった。
なんてアメリカンなんだ!
ここは八王子だぞ!
息子はあっという間に感化され、「イエーイエーイエー」「ハロー」などと言っている。
日本語ですらまだ片言なのに。
アメリカナイズされてしまった。
2才児の耳は柔らかい。
私は基本的に愛国保守と言う立場で、早期の英語教育には反対なのだが、考えを変えざる得なくなった。

正直言って、2才や3才のアメリカ人の子供と片言の英語でお喋りしながら、散歩するのは、ほんとうに楽しい。
散歩しながら、その娘は私に摘んだ花をくれた。
そして、なんでもないくすんだ色の石のかけらを手に取って「i think orenge Pineapple」だって。
アメリカ人の良い面を凝縮したようなご家族で、私はたじたじですよ。

ずっと廃墟のようなところで3人だけで暮らしていたのに、突然長屋で外国人と暮らすみたいなことになった。
人生はほんとうにわからない。