狭い処でじっとしていて9種みたいだ。
臍の緒を引っ張ったりして遊んでいるという。
日々世界の外殻に触れたり蹴ったりしながら、世界の外に、ただ耳を澄ましている。
この時世界の輪郭は二つある。
外から声をかけられるからだ。
その声は、時がきたら出て来い、と言う。
いくつもある声の中、自分に向けられる少数の特定の氣。
背後に存しているのは複数のリズム。
息、血流、歩行。
ここまでの閉眼に対する集注が9種。
出生後の開眼に対する集注が10種。
この二つの体癖、その差の一つは言表するところの文字であり、もう一つは視覚による身体統御由来の世界の一元化にある。
これから先、注意の集中密度が身体に積層してゆくが、次の段階は直立二足歩行に於いて始まる。
この時、必ず特別な何かが起きるはずだ。