2020年2月24日月曜日

伝い歩きからの横に座る

立てるようになり、つかまり立ちが出来るようになってしばらくすると、つかまったまま横に移動するようになる。
腰椎2番が動いているようだ。
横に移動するという動作が重要。腰椎2番の3側を腰部活点と呼ぶが、どうも3側より2側の方が先に焦点になるようだ。意外だった。

私が洗濯物を畳んでいると、息子が横に座った。
横に座って洗濯物を畳む真似をする。といっても洗濯物を放り投げるだけだが。

ここではじめて動作を真似た、と思う。
横という感覚が発生する前は真似るという感覚はなかった。

こちらが笑った時に反射的に笑い返す、とかはあったが、なんというか、大人がやっていることを自分もやってみようという感じの真似は、これがはじめてだった。

横に座って(まだ立てないので当然横イコール座るになる)同じ方向を向き、同じ動作をする。
この型をとってはじめて、腰椎2番の3側が動くようだ。
実際にその数日で感情が変化した。

野口晴哉先生の言う、整体操法の時に、実際には厳密に座る位置が決まっている、という感覚の原初はここにあるのではないか。

他人の横に座り、同じ方向を向き、真似をする、同調する、その間合い。
これは腰椎2番で感じるものだ。

横に立つと、横に座るは、違う。
立ってしまうと、何処かに進まなくてはならないため、そこで上下と主従の関係が生じる。
つまり始まりと終わりが生まれる。
新しい時間が発生する。
そのことを否定するわけではないが、それは、まあまだ先の話だ。

息子はまだ二足歩行できない。
故に、実はその親子の間には、まだ主従は存在していない。
一体感だけがある。
この感覚が生じる位置に座る。
操法の時だけでなく、誰に対しても、何時でも、そうするべきなのだろう。